早期退職ブログ

早期退職後の暮らし。

午前十時の映画祭「プラトーン」

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これで11本目。プラトーンは昔々の渋谷パンテオンで見たね。今はヒカリエになっちゃったけど。以来、全編通してちゃんと見たのは今回が初めて。

 

当時、オリバーストーンという監督を知らなかったけど、この映画の1〜2年前に「サルバドル」という映画を撮ってたと知り、ああ、だったら面白いだろうな、と思ったのを覚えてます。

サルバドルはエルサルバドルの内戦を、それに巻き込まれたアメリカ人(ジェームズウッズ)の視点で描いてました。

この頃、「キリングフィールド」もそうだけど、内戦モノの戦争映画がけっこう作られてて、世界史の勉強にもなったものです。

 

そんな中、「プラトーン」が大ヒットして、「ベトナム戦争の真実」的な映画がちょっとしたブームになりました。「カジュアリティーズ」とか「7月4日に生まれて」とかね。

まあ、「真実」と言っても、オリバーストーンにとっての真実であるので、別の人からは「曲解」「ねつ造」などと言われちゃうけど、映画とか小説ってのは、私的な部分が多々あって当然なので、それはそれで良い。

 

オレが物心ついた頃にはベトナム戦争は終わってたから、知ってることと言ったら、枯葉剤まいたせいでベトちゃんドクちゃんみたいな子が生まれたとか、空襲で焼き出されて裸でにける少女の写真とか、そのぐらい。

あとは、「ランボー」みたいな方面でしか知らなかった。なので、プラトーン見た時は相当な衝撃でした。

 

映画は、ある小隊がただひたすら森の中を進むという話。どこに向かってるのか、なんのために進んでるのかは映画の中では語られません。

きっと、それがアメリカにとってのベトナム戦争だったということでしょう。

 

この映画で描かれてることについて、アメリカ国内でも共和党側の人たちから、かなりの批判が出ましたが、それでもアメリカ人によるアメリカ批判映画でありながらキチッと娯楽作品に仕立て上げるところがオリバーストーンのスゴイとこだし、アカデミー作品賞をあげるとこも、腐ってもアメリカのデカさを感じます。

 

こういう映画を見て、ベトナム戦争を知った気になるのは危険だけど、淀川さんも言ってたように、映画で世界の一端を知ることは出来るんじゃないかしら。